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部会長挨拶

 2021年に閣議決定された第6次エネルギー基本計画では、電力部門において、再エネなどの実用段階にある脱炭素電源を活用することで着実に脱炭素化を進めるとともに、水素やアンモニア発電、二酸化炭素回収・貯留・利用/カーボンリサイクルによるイノベーションを追求する計画である。また、脱炭素化された電力による電化を進め、電化が困難な高温の熱需要には水素や合成メタン、合成燃料などにより脱炭素化を進める方針となっている。
 太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーは、地熱発電を除くと、様々な程度で年、季節、月、日、時間など様々なタイムスケールで「変動性」があることが知られている。変動性再生可能エネルギー大量導入時代における蓄エネルギーの重要性、また、水素や合成メタン、合成燃料等の化学エネルギーの重要性についても各所で議論されている。皆様におかれましては日本エネルギー学会の「新エネルギー・水素部会」を、様々な再エネの利用可能性や、水素製造や貯蔵などのそれぞれについて、または、相互的に連携した議論の場として活用され、2050年カーボンニュートラルの早期達成に向けた活発な議論を引き続き皆様にご協力お願いしたい。
(新エネルギー・水素部会長 郷右近 展之)

「新エネルギー・水素部会」についてのご紹介

1.部会の名称
 新エネルギー・水素部会 New Energy and Hydrogen Division 
 
2.設立の背景について
 新エネルギー部会と水素部会とは、日本エネルギー学会内でそれぞれ個別の部会活動を行ってきました。 一方で、新エネルギー技術と水素エネルギー技術は、それぞれの長所と欠点を相互補完したシステム技術も重要視されています。 将来的には、この2つのシステムを融合した研究、あるいは技術開発が指向されています。 この分野の融合は二酸化炭素が主原因であると考えられている世界的な問題である地球温暖化対策に対しても有効であると見なされているため、エネルギー研究分野の一つとして、また、 総合的なエネルギーを対象とする学会として、今後は大いに発展していくと考えられます。日本エネルギー学会の未来に向けた永続的な発展、また、将来への確固たる展望を開くため、 両部会は統合することに合意し、平成29年度より一体化した部会となりました。この統合により、我が国の産官学が有する研究開発力の一層の強化及びその技術情報の交流等に資する活動が展開できるものと確信しています。 
 
3.部会の目的
 新エネルギーと水素に関する各々の技術およびそれらを融合する技術に関わる研究開発の推進を通じて、 これら未開拓分野の理学的・工学的な真理の開拓及び体系化、さらには、我が国の社会及び産業発展に資する活動を展開します。 また、産官学に跨る人的ネットワークの形成を図り、交流の場を提供することを目的とします。 
 
4.対象分野
 新エネルギーと称される、太陽光、太陽熱、風力、地熱、潮汐・波力、温度差発電など、再生可能エネルギーを中心とした 新エネルギー分野全般と、燃料電池やエネルギーキャリアーなど、水素に係るエネルギー技術分野全般を対象としています。 なお、上記分野には、地球温暖化二酸化炭素問題の対策分野も含まれ、新エネルギー・水素分野の技術全般を俯瞰し、産業界への展望や社会への受容性も対象分野とします。 
 
5.部会長、部会幹事及び部会員 
 部会幹事及び会員は日本エネルギー学会及び新エネルギー・水素部会に所属する会員で構成されています。 部会長は、部会員の互選による推薦に基づき、理事会の承認を受け、日本エネルギー学会会長が委嘱します。 部会へは登録制とし、部会費は徴収しません。 個人会員については日本エネルギー学会会員が望ましいですが、必要条件とはしないものとします。 
 
以上
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